2009年6月9日火曜日

SEX PISTOLSとの出会い

インドネシア語で汚職のことを「コルプシー」という。
インドネシアとコルプシーとは切っても切れない間柄にある。
インドネシアの文化といってもいい。
なにしろインドネシア人は小さなコルプシーはチップと呼び
賄賂という意識がない。

たとえばバイクを盗まれたとする。
警察に盗難届けをだす。
もしバイクが見つかったら警察にチップを渡すのは当然である。
私の場合盗難届けを提出しただけで手数料を要求された。
勿論断った。
そしたら警察官に「プルギー(出て行け)」と言われた。

入国する際も賄賂を要求された。
出国する時も賄賂を要求された。
私が住んでいた頃そんなことは日常茶飯事だった。

それでもさすがに最近はコルプシーに関して国民の目も厳しくなった。
国民に人気が高かったメガ・ワティもコルプシーと無縁ではなかった。
あれほど人気が高かったのに
今では腐敗した政治家の代名詞になっている。

東南アジアの国々では汚職が大きな問題となっているが
インドネシアは別格である。
正に汚職大国の名を欲しいままにしている。

その理由にはデヴィ婦人が一枚絡んでいる。
彼女はインドネシア初代大統領スカルノに貢物として贈与され
日本からのODAに積極的に関与した。
インドネシアへのODAの額が
飛びぬけて高かったのは勿論偶然ではない。
スカルノが失職してパリに脱出する際
賄賂で貯めこんだ金を持ち出すことが出来たからこそ
今でも大きな顔をしていられるのであり
自らを右翼と称するのは
スカルノとの出会いに児玉誉士夫が大きく関わっているからだ。
つまり彼女は児玉の将棋の駒だったのである。
ちなみに児玉がCIAの工作員だったという話もあるが
事実かどうかは分からない。

ユドヨノの人気が高いのは汚職に関する噂を聞かないことにある。
だが全く汚職に無縁の政治家がインドネシアにいるとは考えられない。
叩けば皆埃が出る体を持つ。
インドネシア大統領にとっての一番のお食事は汚職だからである。

デヴィ婦人は北朝鮮なんかに行かず
インドネシアに帰って体を清めた方がいいのではないのか?
せめて罪滅ぼしでもすれば
インドネシアの政治もよくなるかも知れない。